23話:地元の営業への配属1

 出社初日、営業所に着き、配属の挨拶をした。
 横浜営業所は、鮫島所長と桜井課長と大野係長と一人の木島先輩がいて、
営業マンは、新人の北島を入れて、五人体制となった。
 横浜営業所の担当エリアは、神奈川県全体である。 
 北島の担当は、横浜の中心部の中小型病院と開業医の
合計二十件を担当する事となった。
 そして係長に呼ばれて当営業所では週三回(月、水、金)の
早朝勉強会を木島先輩と北島で行う様にと言われた。
 時間は朝八時から九時半迄の九十分。
 早速、明後日から始める事となった。あらかじめ勉強する資料と
スケジュール担当者の振り分けを決めた。
カリキュラムを係長が決め勉強会の進行を木島先輩と
北島で交互にやる事となった。
 横浜営業所は売上伸び率で常に全国ベスト五に入る営業所である。
 特に大野係長は、その指導の厳しさで有名であった。
 自宅から、営業所まで、電車とバスで六~七十分位で、
 六時半過ぎに家を出ないと間に合わない事が判明した。
 水曜日に六時半に家を出て八時前に営業所に着き、
コーヒーメーカーをセットして先輩方を待っていた。
 八時には、先輩方も出社してきて、勉強会を始め、担当の文献を
読んだのである。そして最初の勉強会は終了した。

 突然、その時、弊社製品に使えるPRポイントは何か?
また弊社のどの製品に活用できる情報なのかと係長が
質問してきたのである。
 不意をつかれて、あわてて、この文献が会社のA製品のPRに
用できると曖昧に言うと、北島君、事前に勉強してこなかったのか
と怒られたのであった。
 この業界は、競争が激しくて、弊社の会社の製品の優位性を短時間に
要領良く、説明できなれば競争には、勝てないんだぞと
活を入れられたのであった。

 目を白黒してわかりました、次回から事前に、
もっと勉強してまとめてきますと謝った。
 これから病院で、活動すればわかるが、この業界は、弱肉強食であり、
弊社の様な中堅企業は大手企業をくっていかねば、やっていけないんだ。
 この事を、肝に銘じて、活動する様にと、ハッパをかけられた。
 勉強会は、これとは別に営業所で土曜日一回が義務づけられていた。
 太田係長が何と、もう一回、土曜に営業所独自の勉強会を
企画していたのであった。

 なんて厳しい営業所に、来てしまったんだろうと内心ついてないなと思う北島であった。
 毎日、朝早くから、夜は七時半に帰社し、その日の営業日報を書いて、
上司との面接して、家に着くのは夜10時過ぎの日が多かった。

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