第18話:店屋の娘に家庭教師をした話

 山下先輩と家庭教師のアルバイトをした話。
 会社のパートのおばちゃんから、英語を教えてくれる
家庭教師を探してる知り合いがいるので、英検二級をもってる、
北島さんに、お願いしようと思いついたとの事であった。 
 その人は、工場から、車で三十~四十分離れた、
駅の近くの、昔からの商店主の様だった。 
 そこで翌日、早速、行く事に決めたのであった。
 そこは駅前の大きな商店ですぐわかった。 
 大きな一軒家で本宅と別宅からなっていた。
 その子の親と、面会して話を聞く事にしたのである。
 それによると中一中三の娘が別々の日に、
英語を教えて欲しいというのであった。
 話し合いの結果、家庭教師の日時が火曜と
木曜の夜七時から八時と決まった。
  二人分で月謝は、月一万円と提示してきたので了解した。
 中一の次女には、英語の基礎の暗唱を繰り返し、
とにかく基礎を徹底的に覚えさせた。 

 覚えが良く、有望であった。中3の長女は、ポニーテールの可愛い子で、に色気のある子であった。
 彼女には、基礎的な試験をして、弱点を探した。
基礎はある程度あるのだが、読解力が弱く、記憶力は良いのだが、
論理的な事柄を理解するのが苦手な様であった。
 数学も弱い様であったので、ご両親に山下先輩が
数学に強い事を話したら、数学の家庭教師も欲しいと
思っていたので、是非、教えてくれる様に話して欲しいとの事であった。
 そこで山下先輩に話すと快く受けてくれた。 
 火曜の夜七時から八時で、火曜は私と山下先輩の二人で行く事にした。
 その後、中一の次女は、順調に進んできたので、中一の問題集を宿題
として範囲と期間を決めて出す様にした。
彼女の努力もあって、どんどん成績が向上してきて喜ばれた。

一方の長女は、理解力に難がある様で何回言っても、
同じ所を間違える始末で、なかなか成績が上がらなかった。
 そのため、叱ると、やる気をなくすという悪循環になってきた。
 そこで山下先輩に相談すると彼女は、おだてた方が良いとの助言
もらい、その後少しでも、良い所があれば、誉めるようにした。
 間違えると、あなたらしくないね、こんな所で間違えるとはと言うと、
私の企みを見透した様に、先生、随分、前と違った教え方に
なったね、なんかあったのという始末である。

  
 そこで、何か英語を習いたくなる様な、方法はないかと考える様にした。
そのうち彼女が、ディズニー大好き少女という事がわかりピーターパンなど
英語の絵本を買い与えて、その短文を暗記する様に言った。
もともと記憶力が良い事も手伝って、どんどん覚えていくのであった。
 それを英語の長文に応用して、とにかく覚える事を優先させた。
 英文法は後回しにする方法を取る事にした。  
 それからは、砂が水を吸う様に、急速に成績が向上してきたのであった。
 数学の方も、順調に伸びてきて、高校受験に間に合いそうであった。
 彼女は最初、私立の女子高にでも、入れればと思っていた様だが、
成績が上がるに、従って目標を上げていき、最終的には、地区の一番、
二番の高校を目指す様になった。

 最後の受験校の選定で、助言を求められた時に、
確実に、二番目の高校に入るべきだと答えた。
 高校は確実に入学し、その後、努力して、
希望する大学に、入学する方が良いではないかと伝えた。
 そして、その地区二番目の普通高校に、合格したのであった。
 高校に入っても、家庭教師を継続して頼まれ、
私が会社を辞めるまで続けるのであった。
 さて次女の方であるが、中二に上がるとクラスで
三番の成績まで上がってきた。
 そこで御両親が数学も、お願いしたいと山下先輩に頼んできたのである。
 彼は、快諾して私と共に教える事になった。
 数学は元々、得意であり、家庭教師を始めて半年でクラストップ、
学年でも五番以内になってきたのであった。
 そんな良い子風の彼女にも、問題があったのである。
 それは中二になり、急に体が女性らしい体形になるに従い、たまに妙な
目で、こちらを見たりして、集中力が落ちてきたのであった。
 独身の、私としても、目の置き場に困るほどであった。
 それをからかう様に、わざと胸をゆすったり、モーションを
かけるような、仕草をしてからかってきたのであった。
 そして小さな事件が起きたのである。
 その日は普通、通りに勉強を始めたのだが、少して、
急に、お腹が痛いと言いだした。
 そこで大丈夫と言うと、ここよ、ここが痛いのと白いブラウスを
上げてのきたので、豊かな胸に目が行っ困ってしまったのである。
 そこで彼女の母親を呼んで彼女が腹痛だと伝えて、終了した。
 翌週も、勉強に身が入らない様で、困ってしまった。
 そこで受験の為に、もっと頑張らなきゃ駄目だろと言うと
あんまり興味がないとの事であった。
 中学校で、恋人同士が増えて、それに乗り遅れまいと
焦っている様子であった。
 それは高校に入ってからという言葉も、耳に入らない
様であり、ついには、先生、セックスした事あると
言う始末で全く先生と思われていない様で、怒りを覚えた。
まー女って動物は、扱いにくい。
 人の弱みを見つけて、そこを攻めてくる、全く性悪だ。
その一年半後、会社を辞める事になり、
この悪辣な小悪魔とも、お別れすることができた。

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