50話:雪道ですべってと、スキー大会1



 北島はスポーツマンでスキーも、若い頃から経験し雪道は何度も
走った経験があった。 
 しかし今年の一月下旬の雪の朝、坂道を下っていた時に怖い思いをした。 営業車は当時マニュアル車であり三速から二速、
更に減速する時には一速に落とす様、指示されていた。
 その日の朝は一部凍結していて慎重に二速で徐行していたが自分の
前の車が路肩の雪壁に当たり止まった。
 それを見て一速に落としたが、なかなか止まってくれない。
 その内にバスが坂を上ってきた。対向車線を越えない様に注意したが
何せ自分の車が止まらないのであせった。
 仕方なく路肩の壁に当てて止まった。
 幸いにも車が回転せずに事なきを得た。 
 止まった時にはバスの乗客が、こっちを見て拍手していたのが
見えて思わず軽く会釈をした。
 北島は雪国の厳しさって確かにあるなと、しみじみ思うのだった。
 その後U病院の下田先生から病院の恒例のスキー合宿に誘われた。
 山井先生と薬局の春子さんと康子さんの二人、看護婦三人、
外科の若手二人の合計十人。
 下田先生から指示連絡など手伝って欲しいと言われ了解した。
 後日部屋割りや車に乗るメンバーなど企画書を作成した。
 翌週の金曜日から二泊三日、一部のメンバーは土日の一泊二と
言う事で出かけた。場所は八海山スキー場。





 車で一時間の所にあるスキー場。午後五時に病院を出て、
 近くの酒屋で八海山、越乃寒梅、雪中梅、久保田万寿、〆張鶴など
 新潟の銘酒とウイスキーとワイン、焼酎を買いこんだ。
スキー場の近くの温泉旅館に宿を取り北島と下田先生の先発隊が出かけた。

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