66話:病院のテニス倶楽部に参加1

 週に二回は、中信大学病院の医局を訪問し、事務の女性に、
 たまに手土産を持参し情報収集の活動を継続していた。
 そこで個々のお医者さんの個性、趣味、強み、弱みを丹念に手帳に
書き込んで一人一人に食い込んでいく様に活動した。

 北島は昔、少しテニスをした経験があり医局の吉田講師が、
たまに医局の若手や看護婦と松本市内の屋内テニスコートでテニスを
楽しんでいるという情報を得て参加したいとを話すと、
いいよとの返事が返ってきた。

 ちょうどコートを予約したりメンバーの出欠を取る人が欲しいと
思っていたので、大歓迎だと言われた。
 そこで週に一~二回、参加する様になった。

 そして、月に一回、テニス大会を開き商品は各自持ち寄りとした。
 その中で豪華なものを順に、優勝、準優勝、三位の商品としたのだ。
 大会終了後は有志で、ゆかりママの店で祝賀会をするのが
恒例となっていった。

 ただ、その際に交際費を使うのではなく、ジャパン製薬のウイスキー、
焼酎ボトルの飲み放題サービスをするだけにしたのだ。
 そしてテニスクラブの先生方の強いサポートで業績も順調に伸びてきた。
 翌日の朝、電話で北島に松本に優秀な後輩が一人増員になる
との連絡が入り少し楽になると感じ内心喜んでいた。
 夏に待望の一年下の後輩の吉永君が大阪から赴任してきた。
 これで長野県は四人で全県を担当する様になった。
 吉永君に北信地区と上田を担当してもらい市場規模の大きい長野市周辺
を清水君に担当してもらう事にした。
 もちろんスナック中町のはるみママの店で歓迎会を開いた。
 その席で北島の方から長野県に数年後、営業所をもてる様に
頑張っていこうと話し全員で乾杯した。
 全員が、その意見に賛同してくれ、はるみママも
頑張ってねと言ってくれた。

 これは、あくまでも個人的な考えだが長野市など北信地区は新潟に
近く県内では、よそ者に対して比較的寛容で商売がしやすいと予想した。
 その予想通り北信地区にいち早く増員して北信、長野市内の
業績が長野全県の売上をリードしていった。

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