96話:松本市PTA総会で司会する。1

 この年の秋、周りの山々が紅葉に染まる頃、郊外のY小学校で
松本市のPTA総会が行われた。




 各学校のPTA会長、副会長、市のPTA役員、総勢六十人程。
 まず分科会に別れ、それぞれ討論形式で議題について話し合った。
 北島の振り分けられた教室を三人のPTA会長が分担した。

 北島のグループは飯田さん(下越歯科大出身の歯医者さん)、
下島さん(不動産屋の社長)と北島の3人。
 担当決めが、はじまり最初に下島さんが書記をしますと言い、
飯田さんが僕は話し下手なので庶務全班をやりますという言った。
 下島さんが北島さんは、話がうまそうだから司会と議事進行をして
下さいと言った。

 話し合いで決めると言うより、もう既にシナリオは、できていた様だ。
 特に北島は司会をするのに抵抗はなかったので了解した。
 北島がわかりましたと言うと二人は良かったと笑っていた。
  司会って難しいだよね頼むねと飯田さんが言った。
 雑用は全部やるから指示して下さいと言ってくれた。

 そこで会議で意見を述べる人の所へマイクを持っていく事や
必要な備品を用意する事などをお願いした。
 必要資料、用具を集め確認した後、分科会が始まり、まず会議の
進行役の紹介から始まって司会の挨拶を終え会議が始まった。
 
 議題が決まっていたので、それに沿って話し始め最初は交通安全指導の
方法と問題点など意見出て、それを書記の下島さんが書いていった。

 中には父母同士のいがみ合いなど関係ない話もあったので、
やんわりと個人間で話し合って下さいと、しりぞけた。

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