19話:海津が山陰創造社の社長1(202109-202110)

 数日後、市長から電話が入り山田さんと共に呼ばれた。市長が海津にレンタルオフィス誘致という大きな仕事を成し遂げたお礼を述べた。そして市長が海津に第三セクタ-の会社の社長になって役所と二人三脚で若い大家族の移住や企業誘致、若者、市民への仕事のづくりなど、まだまだ、やりたいことが多いので、それらをこれからも手伝って欲しいと言われた。更に市から海津君の家賃を社長手当として、この市内にいる間、全額補助すると言ってくれた。市長が、今後、利益を出せる第三セクターとして行政から分離独立した企業として頑張って欲しいと言った。これからも赤字を作らない形で行政と二人三脚で地方創生を推進していって欲しいと言われたので、海津は喜んで了解した。

 その後、山田さんと、会社の名前を山陰創造社と命名することを決めた。次に話をレンタルオフィスに戻す事にする。海津は新レンタルオフィスのオープンまで1ヶ月の猶予があるものの納期が間に合わない10台のレンタカーや大型エアコン20台の設置などで困っていた。先日、廃校の改修工事をお願いした会社の池田社長さんに面会をお願いした。今日の午後4時なら面会可能だと言われレンタルオフィスの現状を話し大型エアコン20台の設置の話をすると厳しい話だなと言い、3日、時間をくれ頼んでみるからと引き受けてくれ、お礼を言って失礼した。この件を役場の山田さんにも、電話で話しておいた。4日後、池田社長に電話すると来週中に大型エアコン20台を用意できると言った。

 次はレンタカーについて山田さんと手分けしてしらみつぶしに電話で話して可能性のありそうな所を訪問して話をまとめる事にした。長期契約で月5万4千円でリースできるレンタカーは10台しか見つからず20室の人達に、うまく利用時間を調整して使う様にお願いするしかない。納期は10日間欲しいと言われ了解した。レンタルオフィスのオープン5日前に全車がそろった。1日がかりで最終点検を行った。オープン当日はインターネット関連業者、建築業者、電気工事会社から1人ずつ専門家を呼んで不測の事態に備える事にした。

 入所当日、入所者には、空港バスとタクシーでレンタルオフィスまで来てもらうよう連絡しておいた。現地で待機して待っていると12時過ぎに20社120人が到着し、各部屋で、パソコンを設置し、ネットを開始した。インターネットは無事につながり十分な速度。午後4時に業者に依頼していた夕食用弁当と明朝の朝食のおにぎりをもってきた。

 この日は曇りで、それ程、暑くなくエアコンを入れずに窓開けていれば過ごせた。ただ全エアコンを稼働するテストをしてないので試しにやってみると20台全部同時に稼働するとブレーカーがおちた。再度2台稼働して3分間隔でスイッチを入れたところヒューズは飛ばなかった。しかしブレーカがおちないように余裕を持った大アンペアに変更するように大至急改修してもらう事にした。この工事は、短時間で終了し、大容量にも耐えられるようになった。極力、同時にではなく、時間差でエアコンをつける様にマニュアルに書いて置く事にした。

 車は各社の実費だが月当たり5万4千円でリースできるように手配した。車は10台用意したが、これで足りるか聞いてみると、宮城さんがみんなと相談してうまくやると言った。買い物だけなら問題ないし、みんな仲間として行動すれば必要最低限で足りるとはずだと言った。そうすれば経費も節減できるので助かると言った。

コメント

このブログの人気の投稿

7話:船不足で大儲けと軍国主義で日本を離れて欧州へ

うまい日本酒の話1:越乃寒梅

地球温暖化の原因と影響と対策、7:赤潮(海水汚染)食用魚の死滅