うまい日本酒の話2:雪中梅
雪中梅のラベルは、美しいものですね

日本酒については、知ってるようで、知らない人が多い。
そう言う点で、正確な情報法知る事は重要である。
更に、その酒がつくられる環境や、作る人の思いを
知ると言うことは、非常にロマンチックだと思う。
他の人に誇れる情報を今後も、お伝えしていく。
今回は、新潟の雪中梅について語ることにしよう。
雪中梅の日本酒度は-3.5(端麗甘口)
日本酒度表:Japanese sake schedule
+6.0以上 大辛口(VeryDry)
+3.5~ +5.9 辛口(Dry)
+1.5~ +3.4 やや辛口(SlightlyDry)
-1.4~ +1.4 普通(Ordinary)
-1.5~ -3.4 やや甘口(SlightlySweet)
-3.5~ -5.9 甘口(Sweet)
-6.0 以上 大甘口(VerySweet)
雪中梅の原料米:「雪中梅」には地元である新潟県上越地方で
作られた米を主に使用します。
「こしいぶき」は飯米にもなる早生品種。
雪中梅の故郷は、日本海までの10kmの所にあり、
水田がひろがる里山にである。
冬季の積雪は平均で1m程度、すずむしが多く棲息するという
環境の中で、伝統的な手づくりの麴と
里山を水源とするやわらかな井戸水をつかって酒は醸されています。
越後杜氏4流派で最大規模を誇る頸城杜氏の本拠地です。
そして、戦国時代の伝説の上杉謙信の居城「春日山城」の近くにある
越後の冬、空は鈍色の雲に覆われ、日本海側特有の
重く湿った雪が降り積もります。
その暗く重い冬と雪の中を耐え抜いて、馥郁たる香をまとって
花を咲かせる梅は、雪国に春の兆しとよろこびを
感じさせる象徴的な樹木です。
早春は、蔵人たちにとっても、晩秋からの長い間、
手間暇をかけた酒造りが一段落つく季節。
植物が冬の間に春の支度を整えるように、
蔵人も搾り上がりや半年後の熟成を見据えて、
連日連夜、丁寧に仕事を積み重ねて行きます。
厳しい季節を耐え抜く勁さと、
しずかであふれるような春のよろこび。
地道で高度な仕事の先に、「一酌、千憂を散ず」
旨い酒が出来上がります。
地道で大変な仕事をした後に、
「この酒を一杯飲めば、悩みもつかれも消え去る」
旨い酒が出来上がります。
待ちわびた春の訪れを告げる梅の花のように、
飲み手の皆様を、和ませる酒でありたいと願います。
「雪中梅」という銘柄を使用したのは、昭和の初期から。
のちに第二次世界大戦から復員し企業整理で休ませられていた蔵を
再開した丸山三郎治(丸山氏10世、4代目社長)が、
すでに権利の失効していた商標の中から見つけて、「雪中梅」という
言葉の雰囲気が気に入り、自社の酒に付けたものと言います。
これはかつて一世を風靡した「淡麗辛口」を踏まえたもので、
きれいな甘口タイプの酒を形容する表現として定着したように思われます。
現在の「雪中梅」の味の方針を定めたのは、戦後に蔵を復活させた
丸山三郎治(丸山氏10世,4代目)であったと言われています。
昔、清酒1升は大工の日当よりも高値であったと言います。
三郎治は酒の飲み過ぎでお客様の家計が苦しくなるようでは
いけないと考えたようです。
また、蔵の所在地は農村地帯であり周囲には農作業をする
人々が多くいました。
身体を使って仕事を終えた後、一日の疲れを癒すには
甘口のほうが旨いだろう、
それも飲み過ぎてはためにならない、2合ほど
晩酌して満足できるような味が
良いだろうということで、「雪中梅」の味が決まったといいます。
その精神を受け継ぎ、丁寧な酒造りを心懸けて参りました。
(雪中梅の丸山酒造さんの情報を参照させていただきました。)
(雪中梅の丸山酒造さんの情報を参照させていただきました。)
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