56話:長岡でのアバンチュール1


 
佐藤君は半分寝ていた。
 店を出て佐藤君がホテルに帰りましょうと言ってきた。

しかし栄子さんが少し疲れたからコーヒーでも飲みたいなと
言うので北島達が泊まるのホテルのスナックが夜遅くまで
やっているので行く事にした。

 ホテルに着いて佐藤君が、ごめんなさい眠いので失礼しますと
部屋へ上がってしまった。

 コーヒーとケーキのセットを頼んで話し込んだ。
 早苗さんが北島さんて歌もうまいし踊りも上手で女の子に
もてるでしょうと笑いながら話した。
 いや、それもこれも仕事の為に覚えたんですよと答えた。
 仕事の事を聞かれ話すと医療系の営業さんですか、
通りで歌や踊りが上手な訳だと笑っていた。

 北島が、いや彼女達の方こそ歌がうまいし踊れるし、
もてるんじゃないと言うとそんな事ないよ。

 ここらでは不良の娘じゃないかと、むしろ白い目で
見られる位ですよと言っていた。
 いやすごいよ北島もいろんな若い人にあったが、こんなにのりの
良い女の子たちに会ったのは新潟に来て初めてだよと言った。

 静かだった栄子が、おもむろに、それならまた遊びに来てよと言った。
 いや実は、今日、北島自身の送別会なんだよと話した。

 また長野へ転勤なんだというと急に不機嫌になって、そーなの。
 それなら今日が最初で最後なのと、ちょっと怒ったような目で言った。

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