103話:松本のマイホームを売る2

 その後、珈琲を飲みながら実務的な話になった。
 銀行員の方から仲介業者を通すと売り手三%、買い手三%の
売買手数料がかかりますと言った。
 そこで誰か不動産業者を知りませんかと北島に言ってきた。
 市内に不動産屋を経営してる友人がいますとい言うと、その人に安く
仲介してもらう様に頼んで下さいと言われたので快く了解した。

 北島が4800万円で結構ですと言うと、もう少し安くして
いただけませんかと言ってきた。
 なんとかOKしたいが北島の友人の不動産屋さんや女房と相談して
結論出したいからと伝えた。
 来週の日曜日までに結論出すと言う事で了解してもらった。

 その週の日曜日、女房の友人と親戚の銀行員がきて話し合った。
 北島は女房の友人に、つかぬ事をお伺いしますが、お手持ちの
お金はいかほどなんですかと聞いた。
 何故、そんなことを聞くのですかというので北島が売買の交渉すると
言っても、あまりかけ離れた値段は出せないので、あらかじめ
知っておきたいと思ったんですと答えた。
 すると五千万円弱と言うのだった。それなら交渉になりますと言った。

 そして北島が買い値は4600万円、その後、駐車場と外構、
庭の自転車の屋根付き駐輪場と物置と一体になった大きめの倉庫、
庭と駐車場の水道と電気の工事含めて5100万円と言った。 
 銀行員が4200万円ではどうですかと言った。
 北島は4500万円以下は厳しいと答え、実は大学病院のある先生が
4600万円なら買っても良いといっているんですよと言った。
次に女房の友人が間をとって4400万円にして下さい
ませんかと言ってきた。

 そこで女房と相談するふりをして、ちょっと待ってと言い、
ひそひそ話をした。
 すると銀行員が4400万円でお願いしますと頭を下げた。
 北島こう言うのに弱いので、わかりましたのと言った。

 女房の友人が良かったと言い、彼女が、やっと人並みの生活化できる
子どもや孫とも一緒に住める、夢の様だと喜んでくれた。

 思わず北島にも抱きつきそうになってきたので握手をして、
その場をやりすごした。

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