8話:粉もんで儲けよう1(202004-09)

 2020年の春、海津の奥さんが、今年度は、利益率の高い、粉ものの販売を提案してきた。具体的には、お好み焼きとピザだった。ピザと言っても実際にはピザ風のナンであるが、トッピングにサラミ、チーズ、ベーコン、野菜をいれたミックスピザを電子レンジで作るというものだ。海津の奥さんは自宅でも中力粉でミックスピザ風のナンを作っていた。他の職員にも作り方を教えて3月中旬から試験的に販売することにした。そのために三つ叉ガスコンロと電子レンジを増設した。実際に海津夫婦がビザ風ナンを中力粉と砂糖と生イーストをいれて熱湯を粉に入れては、お箸でかき混ぜ、水分を十分に含ませて、手で十分に練り、赤ちゃんのほっぺの様に、柔らかく、みずみずしくなったら、熱湯が入った大きなフライパンの上に、練ったビザ風ナン生地の入った大きなボールを浮かべ、蓋をして20分、1次発酵させる。




 時間になったら、それをナイフで12等分して、分けた塊を12個の丸い団子にして、厚手のプラスティックシートの上にのせて、団子の上に濡れふきん(日本てぬぐいでも良い。)をのせ、10分間、二次発酵させる。終了したら、パンで使う木製の回転するのばし棒で、楕円形に伸ばし、それを半分に切断し、丸く伸ばし、24枚のピザ生地にする。それを数人で28cmフライパンで焼き、焦げ目がついて、一部が膨らんできたら完成。

 1kgの中力粉で24枚のピザ風ナンができあがる。翌日から10時から午後3時までの試験販売をする事にした。海津がの配合表とレシピを作成して料理係に渡した。9時からピザ風ナンを作り始めた。同時に3つの大きなフライパンで手際よく焼く。焼けたそばから、あらかじめ切っておいた具材の野菜、ベーコン、チーズをのせて電子レンジで1分弱。チーズがとけたら完成。終了まで約一時間。注文が多くなれば、あらかじめ焼けたピザ生地を多く作っておく方が効率的だ。

 その週の土曜日は8時に早出して9時にはピザ24枚完成、その後連続して10時までに48枚製造。10時過ぎるころから、お客さんが増えてきてピザの注文が増えて特に持ち帰りの人が多くなった。そこで、11時、12時と連続して48枚焼いた。合計96枚。昼過ぎからもピザの注文が増えて、午後3時過ぎには全部売り切れた。売切れの看板を掛けて終了した。

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